いよいよ東京オリンピックイヤーの2020年を迎えます。
各国の代表選手に注目が集まっていますが、ゴルフ競技の代表選手はオリンピックゴルフランキングにより決定します。
渋野日向子や石川遼、鈴木愛選手らの出場はあるのでしょうか?
今回の記事ではオリンピックゴルフランキングについて詳しく解説します。
Contents
オリンピックゴルフランキングとは?
オリンピックに出場可能な選手をランキングにしたものが「オリンピックゴルフランキング」です。
そのため、オリンピックに出場可能な選手のみがランクインしています。
男子は「世界ゴルフランキング」、女子は「ロレックス世界女子ゴルフランキング」を基に、国籍による出場枠などいくつかの条件を踏まえた上で算出されています。
毎週行われるトーナメントの獲得ポイントによって変動しますので、今ランクインしていない選手にも出場の可能性があります。
では、ランキングの基となるゴルフ世界ランキングの算出方法やいくつかの出場条件をみていきましょう!
オリンピックゴルフ代表選手の出場枠や出場条件は?
東京オリンピックゴルフ競技の参加人数は男女ともに60名となっています。
基本的には世界ゴルフランキング上位60名に出場資格が与えられますが、各国の出場枠など以下の4つの条件により出場資格が与えられます。
- オリンピックゴルフランキング上位15位までの選手は各国最大4名までが出場可能。
- 16位以下については、1ヵ国2名(15位以内の有資格者も含む)を上限。
- 大陸(アフリカ、アメリカ、アジア、ヨーロッパ、オセアニア)ごとに、一人も出場資格を有するアスリートがいない場合は、男女ともに最低1つの出場枠が保証される。
- 大会開催国から一人も出場資格を有するアスリートがいない場合は、男女とも1つの出場枠が保証される。
※ただし、上記③、④の出場枠が適用されても、男女各出場人数の60名は変わらない。
これらの条件を踏まえて、オリンピックに出場できるかどうかを端的に表したランキングが「オリンピックゴルフランキング」です。
少々複雑になっていますので、一つずつ解説していきます。
1ヵ国からは最大4名が出場可能
1ヵ国の最大出場枠は4名です。
仮に世界ランキング15位以内に同じ国籍の選手が4名以上いた場合、上位4名に出場資格が与えられます。
16位以下は2名までが出場可能
16位以下の選手に与えられる出場枠は、1ヵ国最大2名までです。
仮に世界ランキング15位以内に1名、16位から60位までに2名の選手がいた場合、60位以内であってもランキング下位の1名は出場できないことになります。
各大陸から1名以上は必ず出場する
アフリカ、アメリカ、アジア、ヨーロッパ、オセアニアの5大陸から必ず1名は出場するとなっています。
もし、1名もランクインしていない大陸があれば、その大陸のランキング最上位の選手が、60位の選手と入れ替わることになります。
開催国から1名の出場枠
開催国からは1名の出場枠が保証されています。
日本人からは男女ともに60位以内に数名ランクインしていますので、今回はこの条件が適用されることはなさそうですね。
世界ゴルフランキングの算出方法は?
オリンピックゴルフランキングの基となる男女の「世界ゴルフランキング」は、各大会に設定されたポイントによって算出され、獲得したポイントの合計を出場した試合数で割った平均点をランキングにしたものです。
算出方法は複雑になっていますので、詳しく解説いたします。
試合数の制限
算出の対象となる期間は過去2年間で、東京オリンピックの場合は男子は「2018年7月1日~2020年6月22日」、女子は「2018年7月8日~2020年6月29日」が対象期間となっています。
男子の場合は対象試合数に上限があり(女子は上限なし)、直近52試合となっています。
仮に対象期間内に60試合に出場していたとすれば、直近の52試合で獲得したポイントの合計を試合数の52で割った平均点によりランキングが決定します。
また、最少試合数の制限もあり、男子は40試合、女子は35試合となっています。
仮に対象期間内に30試合にしか出場していなかった場合、30試合で獲得したポイントの合計を実際に出場した30試合ではなく、男子は40試合、女子は35試合で割ることになっていますので、出場試合数が少ないと不利になります。
トーナメントの難易度による獲得ポイントの違い
ポイントを獲得できるツアーは決まっていて、PGAツアーやヨーロピアンツアー、日本ツアーなどの19ツアーとなっています。
トーナメントの規模や難易度、参加者の世界ランキングによって獲得できるポイントに違いがあり、当然メジャー大会などの大規模な大会になると獲得ポイントが多くなります。
例えば、渋野日向子選手が全英女子オープン優勝で獲得したポイントは100ポイント、日本ツアーの大王製紙エリエールレディス優勝で獲得したポイントは19.5ポイントと約5倍の差があります。
【速報】現在のオリンピックゴルフランキング
現在(2019/12/22)の男女のオリンピックゴルフランキングがこちらです。
【男子】オリンピックゴルフランキング
RANK | NAME | AVERAGE POINTS |
1 | ブルックス・ケプカ(米国) | 10.6281 |
2 | ローリー・マキロイ(アイルランド) | 9.4991 |
3 | ジョン・ラーム(スペイン) | 8.2151 |
4 | ジャスティン・トーマス(米国) | 7.2088 |
5 | ダスティン・ジョンソン(米国) | 7.0909 |
6 | タイガー・ウッズ(米国) | 6.6852 |
7 | ジャスティン・ローズ(イギリス) | 6.2550 |
8 | トミー・フリートウッド(イギリス) | 5.6679 |
9 | アダム・スコット(オーストラリア) | 4.9316 |
10 | フランチェスコ・モリナリ(イタリア) | 4.6969 |
11 | シェーン・ローリー(アイルランド) | 4.4348 |
12 | ルイ・ウーストヘイゼン(南アフリカ) | 4.2538 |
13 | 松山英樹(日本) | 4.1692 |
14 | ブレンド・ウィースバーガー(オーストリア) | 4.0990 |
15 | ヘンリク・ステンソン(スウェーデン) | 3.5197 |
17 | 今平周吾(日本) | 3.0824 |
16位以下の詳しいオリンピックゴルフランキングはこちら |
世界ランキングでは、15位以内にアメリカの選手は9名ランクインしていますが、最大出場枠が4名なので、現時点では6位のタイガー・ウッズまでが出場可能となっています。
しかし、7位にパトリック・キャントレー(6.3800pts)、9位にザンダー・シャウフェレ(5.7775pts)がつけているため、まだまだ誰が出場するかはわかりません。
日本からは15位以内につけているのが松山英樹選手のみとなっているため、残る出場枠は1名となり、現時点では17位の今平周吾選手(3.0824pts)が出場することになります。
3番手には石川遼選手がつけていますが、現在世界ランキング81位(1.7887pts)と出場は難しい状況です。
【女子】オリンピックゴルフランキング
RANK | NAME | AVERAGE POINTS |
1 | コ・ジンヨン(韓国) | 9.60 |
2 | パク・ソンヒョン(韓国) | 6.90 |
3 | ネリー・コルダ(米国) | 6.62 |
4 | ダニエル・カン(米国) | 5.85 |
5 | 畑岡奈紗(日本) | 5.72 |
6 | キム・セヨン(韓国) | 5.71 |
7 | イ・ジョンウン6(韓国) | 5.60 |
8 | ブルック・ヘンダーソン(カナダ) | 5.59 |
9 | ミンジー・リー(オーストラリア) | 5.55 |
10 | レキシー・トンプソン(米国) | 5.40 |
11 | 渋野日向子(日本) | 4.81 |
12 | アリヤ・ジュタヌガン(タイ) | 4.75 |
13 | カルロタ・シガンダ(スペイン) | 4.35 |
14 | 鈴木愛(日本) | 4.34 |
15 | ジェシカ・コルダ(米国) | 4.34 |
16位以下の詳しいオリンピックゴルフランキングはこちら |
韓国とアメリカからは出場枠最大の4名が出場することになりそうです。
日本からは5位の畑岡奈紗選手の出場が決定的です。
続いて11位の渋野日向子選手と14位の鈴木愛選手が15位以内につけていますので、現時点では3名の選手が出場可能です。
しかし、どちらかの選手が15位以内から外れてしまうと出場枠は2名となるため、1名は出場枠から漏れてしまいます。
渋野日向子選手は全英女子オープン優勝で100ポイントを獲得しているため、平均点が下がりにくく出場は決定的といえます。
その他関連情報
まとめ
オリンピックゴルフ競技に出場可能な選手60名を端的に表したのがオリンピックゴルフランキング。
現時点の日本人選手は、男子は松山英樹選手と今平周吾選手が出場することになります。
石川遼選手は少々差をつけられていて出場が難しい状況です。
女子は、畑岡奈紗選手と渋野日向子選手の出場が決定的。
鈴木愛選手は14位につけていますが、出場はまだまだ分からない状況です。
今回はオリンピックゴルフランキングについてご紹介させていただきました。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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